モンテッソーリ教育の小学校事情は?学費やデメリット、後悔しない選び方

小学校の校舎

「モンテッソーリ教育に興味があるけど、モンテッソーリ小学校ってどんなところ?そもそもそんな学校あるの?」そんな疑問をお持ちではありませんか?

幼児教育のイメージが強いモンテッソーリ教育ですが、実は6歳からの小学校課程も存在します(数は少ないけど)。子どもが主体的に学ぶ独自のカリキュラムは、一般的な小学校とは大きく異なる点がたくさん!

この記事では、モンテッソーリ教育の小学校の学費や卒業後の進路、メリット・デメリットまで徹底解説。後悔しないための学校選びのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

この記事の要点はココ!
  • モンテッソーリ小学校は、子どもの知的好奇心を宇宙規模に広げる「コズミック教育」が中心。
  • 時間割はなく子どもが学習計画を立てる個別学習で、自主性や探究心を育む。
  • テストや点数評価がなく、一人ひとりの成長プロセスそのものを重視する。
  • 学費が高く学校数が少ないデメリットもあるが、卒業後の「生きる力」につながる。
  • 後悔しないためには、教員の質を見極め、見学で子どもの反応を見ることが大切。

モンテッソーリの小学校教育とは?幼児期との違いと「コズミック教育」

H2 モンテッソーリの小学校教育とは?幼児期との違いと「コズミック教育」

モンテッソーリ教育は幼児期だけのものではありません。
実は、小学校の年代にあたる6歳から12歳の子どもの発達段階に合わせた「エレメンタリー教育」という素晴らしいカリキュラムが存在するんです。

幼児期に培われた自主性や集中力を土台に、子どもの知的好奇心をさらに大きく広げていくのが特徴です。
その中心となるのが「コズミック教育」。
この壮大な学びのビジョンは、子どもたちの可能性を無限に引き出してくれますよ!

6歳からの「エレメンタリー教育」と幼児期との連続性

6歳からの「エレメンタリー教育」とは、幼児期の教育の土台の上に築かれる、連続性のある学びのステージです。
幼児期が「どうなっているの?」という感覚的な探求の時代だったのに対し、6歳を過ぎると「なぜ?どうして?」という知的な探求心が爆発的に芽生えます。

この発達段階の変化に合わせ、小学校ではより抽象的な概念を扱う教材や活動が準備されているんです。

しかし、子ども一人ひとりの個性や学ぶペースを尊重し、自主性を育むという教育の根本は変わりません。
先生は環境を整える人であり、ガイドとして子どもの自発的な学習を支援します。
幼児期に育んだ自己肯定感を胸に、子どもたちは新たな知の世界へと旅立っていくというわけです。

知的好奇心を宇宙へ広げる「コズミック教育」

「コズミック教育」と聞くと、なんだか壮大な感じがしませんか?
これはモンテッソーリ教育の小学校課程の核となる考え方で、すべての物事は互いにつながり合っている、という視点から世界を学ぶカリキュラムなんです。

歴史、地理、生物、物理、言語、算数といった教科をバラバラに学ぶのではありません。
「宇宙の始まり」から「生命の誕生」「人類の歴史」といった大きな物語を通して、すべての知識がどう関連しているのかを子ども自身が発見していきます。

ママ

うちの子、最近「なんで?」がすごくて…。宇宙の話とか大好きなんです!

素晴らしい好奇心ですね!コズミック教育は、そんな「知りたい!」という気持ちを宇宙規模で広げていくんですよ。

STUDY PARK

子どもが持つ知的好奇心というエンジンを最大限に動かし、学ぶことの本当の楽しさを体験させてくれる。
それがコズミック教育の大きな魅力です。

異年齢クラスで育む社会性とリーダーシップ

モンテッソーリの小学校も、幼児期と同じように異年齢の縦割りクラスで構成されています。
一般的には6歳から9歳までのクラス、9歳から12歳までのクラスに分かれていることが多いです。
これには、子どもの社会的な成長を促す大切な目的があるんですよね。

年下の子どもたちは、お兄さんやお姉さんの活動を観察し、憧れ、多くのことを吸収します。
一方で年上の子どもは、年下の子に教えたり、手伝ったりする経験を通して、自分の学びをより深く確かなものにするんです。

この環境の中で、自然とリーダーシップや思いやりの心が育まれていきます。
家庭の兄弟姉妹のような空間で、子どもたちは互いに尊重し、助け合いながら、社会で生きる力をしなやかに身につけていくのです。

ポイントはココ!

コズミック教育は宇宙の始まりから人類の歴史まで、すべてのつながりを学ぶカリキュラム。異年齢クラスでリーダーシップと社会性を育みます。

一般的な小学校との5つの大きな違い

一般的な小学校との5つの大きな違い

「学習計画」と「時間割」:子どもが主導する学び

一般的な小学校の「時間割」と、モンテッソーリ教育の小学校の「学習計画」、一体何が違うのでしょうか?

一般的な学校では、月曜の1時間目は国語、2時間目は算数…というように、時間がきっちり決められていますよね。
しかし、モンテッソーリ教育の小学校では、子ども自身が「今日は何を、どのくらい学ぶか」という学習計画を主体的に立てるんです!

もちろん、先生は学習の進め方を支援し、必要なアドバイスを与えます。
このアプローチによって、子どもの自主性や計画性が育まれ、学ぶことへの責任感が生まれるというわけです。

モンテッソーリ小学校では、先生主導ではなく、「子どもが主体」で学びが進むとされており、子どもが自分で学習計画を立て、ジャーナル(計画表)に書き込むスタイルが一般的です。

ご注意

完全に自由放任ではなく、先生は6年間で学ぶべき最低限の教養が身につくよう、バランスよく学べるよう導く役割も果たします。

「個別学習」と「一斉授業」:教師は観察者・援助者

モンテッソーリ教育の小学校における学習の基本は、先生が前に立って教える一斉授業ではなく「個別学習」です。

子どもたちはそれぞれ異なる興味や発達のペースを持っています。
そのため、一人ひとりが自分の課題や興味のある教材に、自分のペースでじっくりと取り組む時間を大切にしているんです。

ママ

先生が一方的に教えるんじゃないんですね!子どもを信じて見守る姿勢が素敵です。

はい。子どもの可能性を最大限に引き出すため、私たちは観察者・援助者として環境を整えるんです。

STUDY PARK

先生の役割は、教える(ティーチング)ことよりも、子どもを注意深く観察し、必要な時にそっと支援する援助者であること。
この環境が、子どもの深い集中力と探究心を引き出すんですね。

「評価方法」と「テスト・宿題」:個人の成長を重視

モンテッソーリ教育の小学校には、基本的にテストや通知表による点数評価がないって知っていましたか?

これは、他者との比較によって優劣をつけるのではなく、子ども一人ひとりの個性と成長のプロセスそのものを尊重するためです。
点数を取るための学習ではなく、知的好奇心から学ぶ喜びを大切にしているんですよ。

先生は日々の活動を注意深く観察し、その記録をもとに子どもの発達を評価します。
宿題も基本的にはなく、家庭での時間は自由に過ごすことが推奨されます。
結果として、子どもは高い自己肯定感を持ち、学ぶこと自体を楽しめるようになるんです。

モンテッソーリ小学校に通うメリットと知っておくべきデメリット

モンテッソーリ小学校に通うメリットと知っておくべきデメリット

期待できるメリット(自主性・探究心・自己肯定感など)

モンテッソーリ小学校での学びは、子どもたちの内なる力を引き出す素晴らしい機会に満ちています。
子どもが生まれながらに持つ「学びたい」という欲求を最大限に尊重し、その成長を丁寧に見守る環境が整っているんです。

具体的には、子ども一人ひとりの発達段階に合わせた教材や活動が準備されており、子どもは自らの興味に基づいて課題を選びます。
この「自己選択」の経験こそが、生涯にわたる学習意欲の土台を築くというわけです。

ママ

自分で選んだことに夢中になることで、自然と自己肯定感も育まれそうですね!

その通りです!「できた!」という達成感を自分の力で積み重ねることが、自信に繋がるんですよ。

STUDY PARK

先生は教えるのではなく、子どもの活動を観察し、必要な時にそっと支援する役割を担います。
異年齢の子どもたちが同じ空間で学ぶ「縦割りクラス」も特徴で、年上の子が年下の子を助け、年下の子は年上の子から学ぶ、という自然な社会性が育まれるのも大きなメリットと言えるでしょう。

考慮すべきデメリット(学費・学校数・適応への懸念など)

多くの魅力があるモンテッソーリ小学校ですが、入学を検討する際にはいくつか知っておくべき点があります。
まず、多くの保護者の方が直面するのが、学費や学校数の問題ではないでしょうか。

モンテッソーリ小学校は私立で、特別な教材や環境を維持するため、公立に比べて学費がグッと高くなります。
また、残念ながら日本国内での学校数はまだ数えるほどしかなく、そもそも通える範囲に学校がないというケースもほとんどでしょう。

さらに、中学以降で一般的な教育スタイルの学校に進学した際、授業形式の違いに戸惑う可能性も考慮しておく必要があるでしょう。
家庭での支援や、学校との丁寧なコミュニケーションが大切になってきますね。

ポイントはココ!
  1. 自主性・探究心・自己肯定感が自然に育つ環境
  2. 学費の高さや学校数の少なさが課題
  3. 進学時の適応については事前の準備が大切

日本国内のモンテッソーリ小学校事情|学費・認可と無認可の違い

日本国内のモンテッソーリ小学校事情|学費・認可と無認可の違い

「無認可校(オルタナティブスクール)」という現状

モンテッソーリ教育を実践する小学校は、現在日本では「無認可校」として運営されています。おそらく、ほとんどの人にとってここが最大の懸念点になると思います。

無認可校(オルタナティブスクール)は、文部科学省の傘下にないぶん、自由で独自の教育カリキュラムを組めるのが特徴ですが、一方で日本の小学校卒業資格が取得できません。
子どもの自主性や個性を最大限に尊重したユニークな学習環境が魅力ですが、公的な卒業資格は得られないため、地域の公立校に籍を置くなどの対応が必要になる場合もあります。

国内のモンテッソーリ小学校の探し方

わが子の個性を尊重してくれるモンテッソーリ小学校、どうやって探せばいいのでしょうか?
インターネットの検索だけでなく、実際に学校説明会や見学会に足を運ぶことが何よりも大切!

パンフレットだけではわからない、学校の空間や先生、子どもたちの活動の様子を自分の目で観察することで、わが子に合った環境かどうかを肌で感じることができます。

子どもの可能性を最大限に引き出すためには、家庭と学校が同じ方向を向いて成長を支援できる関係性が重要なんですよね。

ママ

本当にモンテッソーリ小学校に通わせるべきか悩みますね…!

まずは見学に行って、お子さまがその空間でリラックスできるか観察するのが一番ですよ。

STUDY PARK

卒業後の進路と中学受験|その後の学校生活への適応は?

卒業後の進路と中学受験|その後の学校生活への適応は?

主な進路と中学受験への対応

モンテッソーリ小学校を卒業した子どもたちの進路は、実にさまざまです。
地域の公立中学校へ進む子どももいれば、中学受験を経て私立中学校へ進学する子どももいます。
また、引き続きオルタナティブな教育環境を求めて、別のスタイルの学校を選ぶ家庭もあります。

中学受験に関しては、モンテッソーリ教育が直接的な受験対策を行うわけではありません。
しかし、自分で学習計画を立て、課題に集中して取り組む力や、旺盛な知的好奇心は、受験勉強においても大きな強みとなるでしょう。
学校によっては、個々の進路希望に合わせた学習支援を行っている場合もあります。

一般的な教育システムへスムーズに適応できる?

「モンテッソーリ育ちの子どもは、一斉授業のスタイルに馴染めないのでは?」という不安を抱く方もいるかもしれません。
しかし、実際には多くの子どもたちが、新しい環境へ驚くほどスムーズに適応しています。

その理由は、モンテッソーリ教育で育まれた高い自己肯定感と自主性にあります。
自分で考えて行動する習慣が身についているため、環境の変化にも柔軟に対応し、自分の居場所を見つける力があるのです。
最初は戸惑うことがあっても、学ぶ楽しさを知っている子どもたちは、新しい学習スタイルも自分なりに消化していく力を持っています。

ママ

モンテッソーリの環境に慣れていると、一斉授業の学校で戸惑わないか心配です…。

大丈夫ですよ。自分で学ぶ楽しさを知っているので、新しい学習スタイルにも興味を持って取り組める子が多いんです。

STUDY PARK

卒業生の体験談から見える「生きる力」

卒業生たちの声に耳を傾けると、モンテッソーリ教育で得たものが、その後の人生でいかに役立っているかが見えてきます。
彼らが共通して語るのは、「自分で考える力」や「問題解決能力」、そして「探究心」の大切さです。

テストの点数だけでは測れないこれらの力は、まさに「生きる力」そのものと言えるでしょう。
予測困難な社会で自分の可能性を信じ、道を切り拓いていくための土台が、モンテッソーリ教育の環境の中で育まれているわけです。
子ども自身の内なる成長を支援する、この教育の価値が伝わってきませんか?

後悔しないモンテッソーリ小学校選びの3つのポイント

後悔しないモンテッソーリ小学校選びの3つのポイント

教員の質と専門性を確認する

モンテッソーリ教育の質は、教える先生の専門性で大きく変わると言っても過言ではありません。

実はモンテッソーリ教師には、AMI(国際モンテッソーリ協会)などが認定する資格があるんです。

この資格を持つ先生は、子どもの発達段階を深く理解し、一人ひとりの可能性を最大限に引き出すための専門的な知識と技術を持っています。子どもの自主性を尊重し、適切なタイミングで教材を提示する観察眼は、まさにプロの仕事なんですよね。

学校を選ぶ際には、専門的な研修を受けた先生がどれくらい在籍しているか、ぜひ確認してみてください。

ご注意

日本国内で取得できるモンテッソーリ資格は0〜3歳および3〜6歳を対象としたもののみです。小学校レベルの指導については、各校の研修体制を確認することが重要です。

体験入学や見学で子どもの反応と環境を見る

学校のパンフレットやウェブサイトの情報だけでは、実際の雰囲気はなかなかわからないと思いませんか?

だからこそ、体験入学や見学がとても重要になります。実際に足を運んで、教室の空間や環境、そこにいる子どもたちの表情をじっくり観察してみましょう。

子どもたちは活動に集中しているか、先生との関わり方はどうか、そして何より、あなたのお子さんがその場所でリラックスして、目を輝かせているかどうかが最大のポイントです!「この学校で学びたい!」という子どもの内側からのサインを見逃さないようにしたいですね。

見学では、ぜひお子さんの「やってみたい!」という気持ちが引き出される環境かどうかを見てくださいね。

STUDY PARK

ママ

なるほど!子ども自身の反応が一番大事なんですね。つい設備とかばかり見ちゃいそうでした。

発達障害やギフテッドなど特別なニーズへの対応

一人ひとりの個性を尊重し、自分のペースで学習を進められるのがモンテッソーリ教育の大きな魅力です。

そのため、発達に特性のある子どもや、いわゆるギフテッドと呼ばれる子どもにとっても、その可能性を伸ばしやすい環境だと言われています。

しかし、学校によって特別なニーズへの対応や支援体制は正直なところ様々なんです。専門の知識を持つ先生がいるか、外部機関との連携はあるかなど、保護者として気になる点は入学前にしっかりと確認することが不可欠です。すべての子どもが安心して成長できる環境かどうか、しっかり見極めていきましょう。

ポイントはココ!
  1. 教員の専門性と研修体制を確認
  2. 体験入学で子どもの反応を最優先に判断
  3. 特別なニーズへの対応体制を事前に確認

よくある質問

FAQ よくある質問

Q. モンテッソーリの小学校って、普通の小学校と何が一番違うのですか?

先生が生徒全員に同じことを教える一斉授業ではなく、子ども自身が学習計画を立てて取り組む「個別学習」が中心である点です。先生は知識を教える人ではなく、子どもの自発的な学びを観察し、援助する役割を担います。

Q. テストや宿題がないと聞きましたが、学力は大丈夫でしょうか?

はい、点数で優劣をつけるテストや画一的な宿題は基本的にありません。これは、他者との比較ではなく、子ども一人ひとりの成長を大切にするためです。知りたいという内なる欲求から学ぶため、結果的に深い理解と高い学力が身につくと言われています。

Q. 学費は年間でどのくらいかかりますか?

モンテッソーリ小学校は私立がほとんどのため、公立に比べて学費は高くなる傾向があります。特別な教材や環境を維持する必要があるためですが、金額は学校によって大きく異なります。入学を検討する際は、各学校に直接問い合わせて確認しましょう。

Q. 卒業後の進路は?中学受験に対応できますか?

地域の公立中学校に進む子もいれば、中学受験を経て私立中学校に進学する子もいるなど、進路はさまざまです。学校が直接的な受験対策を行うわけではありませんが、自分で計画を立てて探究する力は、受験勉強においても大きな強みになります。

Q. 個別学習ばかりだと、集団行動が苦手になりませんか?

その心配は少ないでしょう。モンテッソーリ教育では異年齢の縦割りクラスが基本です。年下の子は年上の子から学び、年上の子は年下の子を助ける経験を通して、家庭の兄弟姉妹のような環境で自然な社会性やリーダーシップが育まれます。

Q. 日本にはモンテッソーリ小学校はたくさんあるのでしょうか?

残念ながら、日本国内での学校数はまだ少なく、お住まいの地域によっては通える範囲にない場合もあります。多くは学校教育法で定められていない「無認可校(オルタナティブスクール)」として、独自のカリキュラムで運営されています。

Q. 発達に特性がある子でも安心して通えますか?

一人ひとりの発達段階やペースを尊重する教育法のため、発達障害やギフテッドといった特別なニーズを持つお子さまにとっても、その能力を伸ばしやすい環境だと言えます。ただし、具体的な支援体制は学校によって異なるため、事前の見学や相談が不可欠です。

まとめ

モンテッソーリ教育の小学校について、その魅力や特徴、少し気になる点までご理解いただけたでしょうか?

子どもが主役の学びの環境は、テストの点数だけでは測れない「生きる力」を育んでくれます。もちろん、学費や学校数など、ご家庭で検討すべき点もありますが、それ以上に得られるものも大きいかもしれません。

この記事を読んで少しでも興味がわいたら、まずは気になる学校のウェブサイトを覗いてみませんか?学校説明会や見学に足を運んで、実際の雰囲気を肌で感じてみるのが、後悔しないための第一歩ですよ!